ギャラリー
青森の二つの家
DATA
津軽の家・N邸
家族構成/夫婦、子供2人
構造規模/木造2階建て
延床面積/155.6㎡(約47坪)
青森県弘前市・T邸
家族構成/夫婦、子供3人、両親、祖母
構造規模/木造2階建て
延床面積/217.33㎡(約65坪)
津軽の家・N邸
家族構成/夫婦、子供2人
構造規模/木造2階建て
延床面積/155.6㎡(約47坪)
青森県弘前市・T邸
家族構成/夫婦、子供3人、両親、祖母
構造規模/木造2階建て
延床面積/217.33㎡(約65坪)
COMMENT
2003年末、私たちが札幌で建てたお宅に、弘前から泊まりに来られたNさんご家族。是非に!ということで新築の計画が始まりました。当時北海道を中心に寒冷地住宅の研究、啓蒙を進めていた団体から弘前の良い工務店を紹介され、施工を依頼しました。
有名な津軽リンゴ畑に隣接する団地の中の敷地は、比較的ゆったりと区画されています。ご夫妻が植栽に詳しく、建物との一体感を感じさせるように平屋+ロフトという構成としました。
新たなテーマは「住宅と健康」。Nさんからある医師を紹介されましたが、この出会いが後のフーム空間計画工房の設計に大きな影響を与えることになりました。アレルギーや電磁波に対し、徹底的に安全な建材を選ぶことはもちろん、視覚的に神経を逆なでしないこと、暖房、換気の健康に与える影響なども学びました。これらの考え方は、私たちのデザインにとってすべて違和感なく受け入れられるものでした。
特に体調に敏感なNさんからは「引っ越してから以前より目覚めがすっきりしたことを実感しています。家族が風邪などで通院することがめっきり減りました」と感想をいただいています。
その後、Nさん宅の周りを時々散策していたリンゴ農家のお嬢さんから、突然連絡がありました。「あんな住宅が建てたいんです!」ストレートな依頼に驚きました。
こちらのTさん宅でも設計の基本は変わらずですが、さらなるテーマは「大家族住宅」です。核家族化が進む中、こちらのリンゴ農家の仕事は、二世帯家族全員で取り組んでいます。さらに祖父母、若夫婦の赤ちゃんまで一緒に暮らします。
完成したのは、家族が集う開放的なLDKと吹き抜けを介して各個室が適度な距離でつながる個性的な住まい。核家族や二世代住宅に感じる問題は、ほぼ解決されました。
もちろん高断熱高気密住宅で、前回と同じ工務店さんとの共同作業です。普段の暖房に加え、リンゴの木を選定した枝などを薪にしてストーブで暖を取る。大半の部屋を温めることができます。大家族で住むということは、特殊な設備に頼ることなく簡単に省エネルギーを実現できます。一つのあるべき住宅の形だと思っています。