地球気候変動危機などから持続可能な開発目標(SDGs)が強調されていますが、この言葉に胡散臭さを感じています。そんな折野幌のエコステーションから『SDGsキックオフセミナー』講師の依頼を受けました。エコステーションは3年ほど前に企画、建築設計など依頼を受け、設計はしたもののその後の企画は止まったままでした。
そこでコロナ対策でエコステ関係者限定ではありましたがセミナーが開催されました。
まずは建物の説明 左側の建物は最低限の箱を建設会社に依頼し、200ミリの断熱材と仕上げの板壁はワークショップなどの参加者で施工しました。事務所建築としては極めて断熱性の高い仕様となっています。左側は資料や展示にも利用されます。主要構造材に未乾燥のカラマツ丸太を使いました。カラマツ材は乾燥が難しく、ねじれやひび割れが激しく、高度な技術による人工乾燥が必要とされていますが、乾燥に大量のエネルギーが必要です。そこで丸太の中心まっであえて切り込みを入れて、ヒビや狂いを集中させる狙いです。施工時切り込みの幅は4ミリ程度でしたが、3年が経過して40mmまで広がっていました、そのためほかの部分のヒビやねじれはほとんど起きぬまま乾燥したと考えられます。
次に暖房と換気の話です。特に換気については設計の専門家すらほぼ計画していないずさんな部分です。基本は空気の自然の流れを計画することです。
次に建築とエネルギーの話
環境意識のきわめて低い政府がなぜか「205年までに二酸化炭素の排出量ゼロを目指す」のだそうです。地球環境のために汚染物質の排出を減らそうという話ではありません。
同時に「核のゴミ処分場の候補地」選定を急いでいます。この二つが意味すること、それは原発の再稼働、さらに新規原発の建設です。今瀬戸内海ではなくなったはずの建設が進もうとしています。
持続可能な未来を考えるなら、まずはエネルギー、特に電気エネルギーの消費を確実に減らすこと、そのために省エネルギー技術を徹底すること。熱帯雨林などの破壊を止め、多様性に富む自然林の再生を目指すべきです。
5年後10年後のエコステーションをぜひのぞいてもらいたいです。きっと未来に希望を感じられるのではないかと思います。